演劇鑑賞録 2010

サンタクロースが歌ってくれた
Xday
入船亭扇辰・柳家喬太郎の会
野村万作萬斎狂言公演
「楽太郎改め六代目三遊亭圓楽襲名披露興行」
「宮川彬良とアンサンブル・ベガ」


「サンタクロースが歌ってくれた」2010.12.1 サンシャイン劇場

退団した上川さんと近江谷さんが、劇団25周年記念で客演することが決まった、4回目の再演です。
この話を知ったときから、絶対絶対観に行くと決めていたのですが、とれたチケットは2階席でした。
それでも、観られるだけ上等!と、心弾ませて向かった先は池袋サンシャイン劇場です。
まあ、いつものことなのですが、心弾みすぎて、動悸と呼吸困難に悩まされ、
舞台に集中するどころではなかったのですが・・・。
それでもできる限り、楽しみましたとも。

いやしかし、サンシャイン劇場の構造は、りゅーとぴあの劇場と似ていますね。
1階席の半分から後ろが、普通の2階席になるんだと思います。
2階席はその上、たぶん3階席あたりに位置するので、舞台の上部分が見えません。
舞台装置のメインである時計の上半分が見えません。あああ。
前にサンシャインに来たときは、階段席だったので、分かんなかったなあ。
なんか、時代を感じさせる舞台でした。
私が知っているのは3回目の再演でしたが、台詞のそこかしこが変わっていました。
思えば、携帯電話社会の現在、このようなことは起こらないのではないかなとか、
紙幣のモデルが変わってしまったので、そのくだりは変えてしまってもよかったのではないかなとか。
まあいろいろ抜きにしても、さすが代表作と言われるだけあって、面白かったです。
役者達は常にハイテンション、スピード感があります。
上川さんと西川さん、上川さんと近江谷さんのかけあいがまたよくて、アドリブ多かったです。

そういえばコレ、10日間だけ、違うキャストであったのですが、
岡田、大内、阿部という配役も、観てみたかったです。でも役はどうなんだろう?
役者(実)名が出てくるんですけど、そのまま演じたんでしょうか?変えたんでしょうか??
岡内さんのミツも観てみたかったな。

ロビー販売ブースで、加藤さんから対応してもらいました。
「新潟から来た、ぱせりです」
などと言ってみましたが、もうすでに過去の出来事、思い出してもらえなかったようです。
ちょっと残念だったなあ。

また新潟に来て欲しいな。キャラメルボックス。

「Xday」2010.9.8 りゅーとぴあ劇場

地球ゴージャスのチケット販売を、たまたまイオンで見かけて、
「あ、寺脇さんと岸谷さんのユニットだあ、一度観てみたいねー」なんて、だんなと話していたら、
いつの間にか衝動的に買ってしまったチケット・・・。
ちょっと高かったけど東京観に行くより安いし、というわけで、念願の地球ゴージャス初体験とあいなりました。

会場着くなり長蛇の列です。
普段から、チケット買ってあるんだから、並ばなくてもいいと思っている我が家なんですが、
開演前のトイレも長蛇の列だったのには驚き!
県外客が多いのか、それとも観劇慣れしていない人が多いのか、普段の客層とは違うなという雰囲気。
ダイワハウスの協賛だったので、招待客が多いのかなと思いきや、熱烈ファンが多かったようです。

開演直後、爆音と、派手な照明と、歌とダンスで始まったオープニング!
ポケモンショックだ!ちょっと苦手!と思いながら、薄目あけて見るその先に、森公美子さんが、激しく踊ってました。
すげー。
ちょっと音割れするほどの音量で切なかったですが、パフォーマンスとしてはすごい!につきます。
お話は、オムニバス形式で、主人公を変えながら、進みました。
後ろにスクリーンがあって、話に関係する映像を流したりしながらの、演出。
歌あり、演奏あり、パフォーマンスが多くて、演劇というよりは、ショーを見ている感じです。
どこからがアドリブなのか分からないくらいの、コントの多いこと!
ただ急に舞台から心が離れちゃったりして、こういうの観るのに慣れていないせいか、集中するのが難しい。
一見バラバラだったお話も、最終的にはひとつにつながっていました。ほーそうくるか。

寺脇さんと岸谷さんのコントは、もっと前で見たかったな。
森さんの歌声は、ミュージカルで何度か聞いていたけど、やっぱりいい!
仰げば尊し、泣きそうでした。
それから、期待して見た、ナマ中川晃教君、歌手なだけあって、いい声〜。ちっちゃくてかわいかったです。
陽月華さんと、藤林美沙さんは初見でした、たぶん。

今度地球ゴージャス観るときは、落ち着いて観られそうです。

「入船亭扇辰・柳家喬太郎の会」2010.8.1 新潟市西新潟市民会館

SWAのことを知ったのは、どこでだったのだろう。
白鳥さんが話していたか、昇太さんが話していたのを聞いたのか・・・。
ただあの頃は神田山陽さんもメンバーだった。
山陽さんが2007年に脱退したってことは、それ以前から知っていたってことか?
一号「林家彦いち」二号「三遊亭白鳥」四号「春風亭昇太」六号「柳家喬太郎」がメンバーの、
「創作話芸アソシエーションSWA!」
たぶんそのときから、柳家喬太郎さんの存在を知っていたに違いない。
そのあと、喬太郎さんの姿をテレビで見るようになって、一度は生で聞いてみたいなあと思っていたら、
なぜか新潟市西新潟市民会館なんて郊外での公演、
コレは行かねば!と、シネウインドで「武士道16」見たついでに、チケットを手に入れた。
チケット取扱店が、限定されていたのよね・・・。

会場は駐車場が少ないので、用事があって車を使っていた私は、開演1時間前に現地入り。
なんか、駐車場と、開館の通路で、落語家のみなさんとすれ違った気がする!
会場前には、全席自由だからか、もう何人か並んでる。
というわけで、私も並んでみる。そこへだんな登場。
主催者が、並ぶ人にびっくりしたのか、時間前に開場になった。

前座は扇辰さんの弟子、辰じんさんの「子ほめ」
本人の年より、見た目5歳ばかり若く言って気をよくさせ、酒をおごらせようというもくろみ、
生まれたばかりの子供に、その手は使えないってお話。
枕の「私の話はひとつだけです、携帯や時計の、音の出るものは、鳴らないようにしてください。
ええそれだけで、あとの話は、聞かなくても結構です」なーんて意味の、お話が、面白かった。
やっぱり芸術業界、天敵封じに、どこもかしこも知恵を絞ってらっしゃる。

1席目、長岡出身の入船亭扇辰さんの「団子坂奇談」
枕に「ファミリー寄席と聞いて子供が多いかと思いきや、老けた子供ばかりで・・・」
と、予定していた子供用ネタの変更中〜。もし、子供が多かったら、なにをやったのか気になるところ。
落語は、侍が、そば屋の看板娘に惚れて、町人になる!と、そば屋に弟子入りするお話。
途中、怪談チックな話の運びに、急に客電が落ちた。
こ、怖い話なのか?と思ったら、オチがそうくるとは・・・。
結局、看板娘さんは、怖い人だったけど。

2席目は、柳家喬太郎さんの「左甚五郎-竹の水仙」
枕に「蕎麦屋と寄席、これだけでいい!」って言っていたのが笑えた。
落語は、粗末な宿屋に、宿代滞納中の客が一人、金を払ってくれと頼むところから始まる。
店主と客、やりとりが面白い。
途中、ネタ間違っちゃったりして「言わなきゃわかんねーじゃん」って、自分で言ってた(笑)
古典なのにギャルな言い回しが出てきたりと、楽しい。
げらげら笑って体温が上がって、会場の空調が止まって、暑くて死ぬかと思ったくらい笑った。
「よく笑ってたね」とだんなに言われるくらい、笑った。

お昼の回、客入りは会場の半分くらい。
もったいないなー、みんな!寄席見るべきだよ!!
落語は生がいい!

「野村万作萬斎狂言公演」2010.5.23 りゅーとぴあ能楽堂

季候もいいので着物でとも思ったのだけど、どうも体調がイマイチで着る気になれず、今日も洋装で観劇です。
いつになったら、着物で能楽堂に行けるのやら・・・。
駐車場で、友人とばったり!
彼女も頭痛持ちのようで、いやあ、体調不良は天気のせいに違いない!!なーんて。
今回は、正面最前列の1番2番の席で観ます。
プレイガイドに並んで買ったたまものだわー。平日発売だったので、競争率が低かったのかもしれません。
でも、柱の前なので、もうちょっと中央がいいかなあ?
そして前すぎなので、顔を動かさないと、出演者の顔が観られません。最前列も善し悪し。

さてひとつめの演目「寝音曲」
太郎冠者に万作さん、主に万之介さんです。二人あわせて○○○歳・・・。
うちのだんな、イチオシの組み合わせですなあ。
最前列だと、大好きな万作さんの表情も、はっきりと見えます。
狂言は型の動きだと言うけれど、やっぱり表情も豊かなのですね。
主の「謡ってくれ」との言葉に、酒飲まないとダメとか、膝枕でないとダメとか、
いろいろ条件を付ける太郎冠者が、最後の最後で立ち上がって謡ってしまう。
謡いも良ければ、舞も良かったです。面白かった!

ふたつめの演目は「仁王」
バクチ打ちに萬斎さんです。
バクチ打ちすぎて財産を無くしてしまい、知人・石田さんに相談すると「仁王に化けろ」と言われる。
この時代、神様はどこにでも存在して、ひょんなところから現れてくるので、
仁王が現れた!お参りしよう!と言う信心深い人々から、お供え物をもらってしまおうという提案。
萬斎さんが舞台上で仁王の格好に変装し、そしてポーズをつけるのですが、これまた笑える・・・。
たくさんの参拝者の後、最終的にやってきた男・高野さんが、仁王の霊験をもらおうと、
頭なでたり、足なでては、自分の体に移すのですが・・・ばれるよね、化けてるって(笑)

楽しい古典芸能の時間でした。最近、古典しか観てないか?

「楽太郎改め六代目三遊亭圓楽襲名披露興行」2010.3.13 新潟テルサ

落語に興味を持ち始めたのは、明らかにNHKの連続ドラマ「ちりとてちん」からに違いない。
以前から笑点は見ていたものの、実際の寄席に出かけ始めたのは、きっとこのドラマからだな。
今回は黒圓楽さんの襲名興行ということで、ゲスト陣もすばらしい人達!
コレは見に行かねばと、意気込んでチケット買いました。
満員御礼、大入袋もらいましたよw

舞台は、テルサのステージに、木製の台を広げた上に座布団敷いただけで、何とも簡素。
ああ!後ろに、永谷園の幕が飾ってあったっけ。
演目は以下の通りです。

牛ほめ/三遊亭王楽(好楽息子)
無学者/三遊亭小遊三
おすわどん/桂歌丸
口上
浮世床/三遊亭愛楽
芝浜/三遊亭圓楽

好楽さんの息子、王楽さんが、落語をやっていることは、
以前BSの「お好み寄席」に親子で出ていたので、知っていました。
五代目馬圓楽さんの最後の弟子なんだそうで、孫のようにかわいがられ、
直々に稽古つけてもらったその演目の数も、多いと聞いています。
父が兄弟子、「あにさん!」と呼んでみたかったんだとか(笑)
牛ほめは、ちょっと足りない与太郎が、父の入れ知恵で、叔父さんの建てた家と牛をほめるお話。
オチが・・・ぷ。

小遊三さんは枕で、「みなさんご心配かと思いますが、歌丸師匠は楽屋で生きてます」
と、笑いをとってました。よかったー入院していたから心配だったけど、歌丸師匠の芸が見られる〜。
そういえば、枕が終わっても羽織を脱がなかったなあ、脱がないのもあり?
無学者は「愚者、愚者!」と連呼で始まります。私、これ聞いたことあるなあw
あとでだんなに聞いたら、小遊三さんはけっこうやる演目みたいでした。

そして1幕のトリ!歌丸師匠!
最近の芸能界夫婦は離婚率が高い!という枕で、夫婦なんてうまくいくわけない、性格が違うんだから!
「辛抱の棒が抜け、話し合いという愛が足りない」なんてうまいことを言ってました。
おすわどんは、さすがの芸でしたよ。ぴんと張りつめた夜、扉を叩く音、そして呼ぶ声。
これが怪奇ものなら、怖いわあ・・・。
笑点の司会だけでなく、寄席での芸がもっと見たいです。

2幕は襲名口上から。
私は襲名口上初体験でしたが、本人は何も言わないんですね。
まわりの人達が言いたいこと言って(笑)そして三本締めです。よーおっ!

愛楽さんは、笑点にレギュラー出演していると言ってました。
山田君と、座布団やその他を配るアシスタントをしているようです。その後の笑点で確認しましたw
私も初見かなあと思ったら「BSの笑点に出てるじゃん」とだんな。
そーいえば柳家喬太郎さんと、何かの番組で見たことあるなあ。
(柳家喬太郎さんの寄席が、西区の市民会館で夏に開催されます。これも興味あり)
愛楽さんの浮世床は、ものまね芸満載で、馬鹿笑いしました。

大トリは、楽太郎改め圓楽!
芝浜・・・たしか五代目の十八番だと聞いたことがあったけど、演目の内容までは知らず、
最後の最後で「芝浜でございます」と聞き、ああこれが十八番の!と思いましたよ。
だんなは内容を知っていたので「まさか先代の十八番をやるとは!」なんて言ってましたけどね。
途中かんでしまったところもあったけど、これからの意気込みというか、先代の供養というか、
師匠への想いが満載の演目でした。

寄席、大満足。

「宮川彬良とアンサンブル・ベガ」2010.1.9 りゅーとぴあ

5年ぶりの生彬良先生です。
この5年間というもの、彬良先生の活躍はめざましく!大人用の音楽番組まで!
・・・テレビではいつも見ています、NHKっ子ですもの。
そんな彬良先生に久しぶりに会いたくて、聴きに行きました。
チラシに書いてあったミュージカルナンバーも、ものすごく気になったので・・・そこが本命なんですけどね。
「すみれの花咲く部屋」から始まり、クラッシック、ビートルズと進み、出てきましたジュニア合唱団!

「シャンポーの森で眠る」から、もう10年も経ってしまいました。
だんなと10年経っているので、当たり前か(笑)
芸文がまだ完成していなくて、あちこちの会場でやった練習、
ミュージカルナンバー練習用のダビング、大量の台本のコピー。
当時を思い出す「明日の朝、神様がいらっしゃるよ」です。思わず、口ずさむし。
一緒に制作として関わった方と、ばったり会場で会いましたが、「泣けたよね〜」と同意見。
私としては、やっぱり一緒にスタッフ参加していたある方を思い出して、しんみりしていました。
そんなミュージカルの思い出を、彬良先生と共有しているのは、すっごく嬉しい!

「あき落語」も面白かったし、室内楽のための組曲「ブラック・ジャック」もよかった!
思わず同題のCDを買ったんですが、吹奏楽団バージョンでちょっと残念です。
アンベガバージョンもぜひ出してください!
CDは宇宙戦艦ヤマト組曲も入ってまして、だんなはそれも楽しんでましたw
クインテットは来年度(H22年度)の放送継続も決まったらしいですし、アンコールで演奏も聴きましたし、
私には、盛りだくさんのコンサートでした。

なんか・・・シャンポー同窓会とか、したいなあ。


NHKと見附市で公開収録した「新潟発・ラジオ深夜便」
ゲストは彬良先生、そして新潟ミュージカルナンバーを当時の俳優が歌うというコーナーも、あるようです。
1月29日(金)の「新潟発・ラジオ深夜便」で放送される予定です。
【NHKラジオ第一】1月29日(金)午後11時20分〜30日(土)午前5時
【NHK-FM】1月30日(土)午前1時〜5時

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